先日「デトロイトモーターショー」開催のニュースが流れました
デトロイトモーターショー2023開催!カーナリズム (response.jp)より
9月13日に開幕した伝統のモーターショーには、30を超えるブランドが出展していますが、今年は「EV」の展示が目立ち、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードは、人気のピックアップやSUVの「EV」を展示しているそうです
まぁ、上海もドイツも同様ですが、世界的なカーボンフリーの動きの中、「EV」抜きにはモーターショーは成り立ちませんからね
でも、米国各社が「EV」に力を入れるもうひとつの理由は、ここの所、アメリカでの「EV」販売が好調なことなんだそうです
「JETRO」によると、アメリカの新車販売台数に占めるEVの割合は、今年4月から6月までの3か月間で7.3%となり、去年1年間の5.8%を上回ったんだとか・・
アメリカ デトロイトのモーターショーが開幕 NHK | EV(電気自動車)より
なぜ好調なのか・というと、アメリカ政府が「EV」に税制優遇をしているから!
一定の条件を満たした「EV」を購入した人は、最大で7500ドル(日本円でおよそ110万円)の税額控除を受けられるそうなんです
「110万円控除されるなら、買っちゃうか!」ってなりますわな
でも、一定の条件を満たした「EV」って、どんな「EV」?
この税制優遇を受けるには、
が条件となっています
簡単に言うと、アメリカで製造されていて、中国製のバッテリー原料を使ってない「EV」ってことですね(なので、テスラは対象外ってことかな)
デトロイトモーターショー2023 レスポンス(Response.jp)より
何で、こういうことになったかと言うと・・
今年7月、アメリカ(&日本・オランダ)は、中国向け半導体関連製品の輸出規制を開始しました(中国が軍事用のスパコンやAI機器を作れないようにするため)
中国はこれに対抗して、一部の蓄電池原料(ガリウムとゲルマニウムの関連製品)の輸出規制を開始しました(中国は報復措置とは言っていませんが・・)
中国から原料が入ってこないと、「EV(バッテリー)」を作りたくても、思うように作れない
アメリカ政府が行う税制優遇措置は、「EV」を普及させるための政策であると同時に、「EV」製品の中国への依存を減らし、成長が見込まれる電池産業をアメリカに持ってくるためのインセンティブだったというわけです
アメリカ デトロイトのモーターショーが開幕 NHK | EV(電気自動車)より引用
米中対立が、こんなところまで影響し始めているとは・・
トヨタとホンダは、すでに「EV」製造をアメリカ本土に移す準備を進めているそうですが、政府も企業も「アメリカ」と「中国」の狭間でアタフタしますね