独仏的クルマ生活

ドイツ車のような奥さんとフランス車のような私のカーライフエッセイ

#130 ホンダのクルマってどうよ?!

 

前回、SUV買うなら「ホンダZR-V」がいいって話をしましたが・・

dfcarlife.hatenablog.com

 

いろいろ調べていると、どうもホンダファンって結構いるみたい

実は、うちのマンションの駐車場で一番多いのは「ホンダ車」なんです

「ホンダのクルマって、そんなにいいのかな?」

私は今まで「ホンダ車」を所有したことがありません

昔、父がアコード(初代)に乗っていた時、一度だけ運転したことがあるのですが、車高が低くてオシャレだけど、すごくトルクステアだった印象があります

ホンダと言えば、やっぱ軽自動車ですよね!

N-BOX」は日本で一番売れてるクルマです!

あとは「F1」で活躍してたことや「VTECエンジン」ぐらいは知っていますが、どちらかと言えば、ホンダ=バイクというイメージが強いですかね

ホンダCBX400Fインテグラ」 (global.honda)より

そんな具合だから、ホンダ車に興味がなかったというのが正直なところです

 

今回「ZR-V」を調べるうちに・・

「走ってなんぼのホンダ」

「足回りが硬いホンダ」

「ヒトとクルマの対話を重視するホンダ」

「走りはいいけど、恰好が今いちのホンダ」

「一貫性がない代わりに、ユニークなクルマを作るホンダ」

なんてコメントがありましたが、いったいホンダのクルマってどうなの?

ホンダ車の走りとは・・

ホンダと言えば「VTECエンジン」が有名ですが、実は私、「VTEC」の名前は知ってても、その構造は今ひとつ知りませんでした

エンジニアに聞く「VTECって何?」|Hondaより

改めて調べてみると・・

VTECエンジンとは?

バルブリフトの高さ、バルブタイミングを可変させることで、ポンピングロス低減、吸気の充填効率アップを図ると共に、排気の掃気制御をコントロールすることで、ワンクラス上の高出力と優れた低燃費という相反する性能を向上させたエンジン

エンジニアに聞く「VTECって何?」|Hondaより引用

低回転時はバルブの開きを少なくして扱いやすく低燃費に、高回転時はバルブの開きを多めにして、空気をたくさん取り込んでパワーを出すエンジンってことですな

https://www.honda.co.jp/sportscar/mechanism/VTEC01/images/img05.gif

エンジニアに聞く「VTECって何?」|Hondaより

低速域では扱い易く、中高速域ではパワーのあるVTECエンジンは、「パワー」「レスポンス」「軽快なサウンド」を兼ね備えたNAエンジンとして人気があります

このエンジンは、当初「インテグラ」や「NSX」「S2000」に搭載されましたが、その後はターボやモーターとも組み合わされながら、様々なクルマに使われています

今じゃ、軽の「N-BOX」にも搭載されているんですね(だから売れてるんだ)

リッター当たり100psを目標に開発された「VTECエンジン」はその後も進化を続け、今じゃ何とリッター当たり160psを達成するまでになっているんだとか・・

ホンダ車の乗り味とは・・

ホンダの開発者によると、ホンダ車の乗り味には2つの要素があるらしい


その1つが「ソリッド&タイト」

具体的には「クルマの動きがカッチリしていて曖昧な感じが無いこと」で、程度の差はあるものの、スポーツカーからミニバンや軽自動車まで、すべて同じ方向性で開発されているそうです

だから「ホンダのクルマは足が硬い!」って感じるのかも・・

2つめが「線形性の高さ」

具体的に言うと「運転操作に対してクルマがどのように動くか、誰もが予測できて、実際にそのように動いてくれること」なんだそうです

実際のセッティングの時は、ステアリングを速く回したらどうなるのか、遅く回したらどう動くのか、ブレーキ操作やアクセル操作に対する動きまで含めて、注意深く行っているとのこと

これによって、運転が得意でも苦手でも、走る場所が街中でもサーキットでも、安心して運転を楽しめるんだそうです

Hondaの「テストドライバー」に聞く「Hondaの乗り味」|Hondaより引用

低速でも高速でも、緩いカーブでもタイトなカーブでも、常に動きが同じ延長線上にあること

ドライバーがこれ以上無理したら「ヤバい!」って分かることが「ヒトとクルマの対話を重視する」ってことなんですかね?

ホンダ車のデザインは・・

まずは、ホンダを代表するコンパクトカー「フィット」

私の個人的な感想を言うと、かわいい顔つきだとは思いますが、ちょっと「のろま」なイメージかな?(カメみたい・・)

見た目50%・走り50%で決める私なら、絶対選ばないクルマですね

そもそも「フィット」は、ずば抜けた居住性や積載性に加えて、ホンダらしい「キビキビした走り」が人気で大ヒットしたはず・・

でも、ライバル車の「トヨタヤリス」や「日産ノート」と比べると、速そうじゃないというか、「キビキビ走る」ホンダ車のイメージじゃありませんね

ファミリーカーとは言え、もう少しヤンチャな感じにすればもっと売れたかもしれませんね(ヤリスやノートに大きく負けてるみたいだし・・)

次は、ミニバンの「フリード」

これはホンダ車らしく、シュッとしたデザインでいいんじゃないですかね!

ミニバンなのに低重心で、安定感を感じます

そう言えば、ホンダのミニバンって昔から低重心ですよね

なので、私は「シエンタ」なんかより「フリード」が断然好きです!

まぁ「シエンタ」にキビキビした走りを期待してるわけじゃないから、こっちは「かわいさ」に振り過ぎても問題ないか・・

私もそうですが、日本のユーザーは少なからず、ホンダ車に「キビキビ」走るイメージを持ってるのかもしれません

その「キビキビ」した走りを売りにしている「シビック」はどうでしょう!?

こちらは悪くないですね~(カッコイイんじゃない!)

如何にも速そうだし、ホンダ車らしい低いフォルムだし・・

そう言えば、ホンダのフロントグリルって「ブーメラン」のような形で統一されていると思ったんですが、SUVは違うんですね

国産・輸入車含めて、大体統一されたフロンドグリルを採用していますが、最近のホンダはそうじゃないのかな?

「一貫性がない」って言うのは、そんなところから来てるのかもしれません(まぁ、統一されてりゃイイってもんでもないですけどね)

個人的な感想を言うと、最近のホンダ車のデザインって「オーソドックス」というか「コンサバ」というか、「おっ!」って思わせるクルマが少ないですよね

その点「トヨタ」や「マツダ」は「おっ!」ってクルマが多い気がします

ホンダのクルマ作りとは・・

いろいろ調べて行くと、ホンダってこれまでチャレンジング(ある意味ユニーク)なクルマを出しているんですね

そもそも最初に4輪車市場に進出したのが、「軽トラ」と「ライトウェイトスポーツ」ってのが、かなり変わってます

「T360」なんて、当時2サイクルエンジン(精々20馬力)が主流だった軽トラに、4サイクルDOHCエンジン(30馬力)を搭載して出したってんですから!

まぁ・・2輪市場では有名なホンダも4輪市場では新参者ですから、「あっ!」と言わせるようなクルマが必要だったってことなんでしょう!

 

「あっ!」と言わせると言えば・・

アメリカの排出ガス規制法(マスキー法)を、世界で初めてクリアしたのが、「シビック」に搭載された「CVCCエンジン」でした

youtu.be

「少量の濃いガソリンに火をつけて薄いガソリンを燃やす」

聞けば確かに「なるほど・・」となりますが、それをやってしまう技術と、低燃費が話題になりました

 

まだコンパクトカーなんてカテゴリーがない時代に、小さくて背が高く、それでいてキビキビ走るトールボーイ「シティ」を発売

一緒に発売したモトコンポも遊び心をくすぐり、「ホンダ・ホンダ・ホンダ・ホンダ」と連呼するマッドネスのCMが話題になりました

youtu.be

「シティ」は若者中心に人気が沸騰し、その後は「シティターボ」や「シティカブリオレ」なども発売されました

 

20世紀終わりごろ、トヨタプリウス」と熾烈な燃費競争を繰り広げたのがホンダ「インサイト

燃費の世界最高記録を樹立するために、あらゆる軽量化や空気抵抗の軽減が図られた2シーターボディは、そのカッコ悪さや実用性の悪さは別にして、ついにリッター35kmという当時の量産車として世界一の低燃費記録を打ち立てました

売るよりも記録を出すために作られたクルマですね

 

最高出力250psという世界最高水準の馬力を誇る2リッターNAエンジンを搭載し、当時(平成12年)の排出ガス規制もクリアするという2シーターオープンスポーツカー「S2000」が出た時も「あっ!」となりました

レブリミットが9,000回転という超高回転エンジンは、超スムーズな吹き上がりと感動的なエンジンサウンドでファンを魅了しました

いま見ても「カッコイイ」クルマですが、この一代限りで生産終了しています

 

このほかにも「CR-X」や「ビート」みたいな超軽量スポーツカーを発売したり、センタータンクレイアウトを使った低床・低重心のミニバン「オデッセイ」や「ステップワゴン」を作ったりと、尖ったクルマや時代を先取りしたようなクルマを発売しています

ホンダというメーカーは・・

こうやって「ホンダ」というメーカーを調べてみると・・

とにかく他のメーカーがやらないようなことをやって「あっ!」と言わせる

儲かるかどうかわからないけど、新しいことにチャレンジしてみる

バイクやクルマだけじゃなく、人に役立つモノを作り続ける

のが「ホンダ」のような気がしてきました

「一貫性がないけどユニークなクルマを作る」と言うよりも、「新しいことにチャレンジし続けてるから一貫性がないように見える」って言った方がいいかも・・

ちょっと褒めすぎかな・・?

そう言えば、ホンダ唯一のBEV「Honda e」は生産中止になってしまいましたが・・

高速充電が30分しか使えない中で、充電時間30分で80%充電できるEVって、よく考えたら今のインフラに合ってるEVでした

RRでスイスイ走るし、最新装備満載だし、値段をもう少し抑えれば何とかなった気がしますが、今更言ってもしかたないですね

 

ホンダが人型ロボット「ASIMO」を発表した時は、その動きが凄すぎて(気持ち悪すぎて)驚くと同時に、なんでホンダがロボットなの?と思いました

youtu.be

でも、これからの介護や医療を考えるとロボットの必要性は高いですし、すでに歩行支援用のロボットや高所作業用ロボットが実用化されているのを見ると、ホンダの先見性には感心させられます

ホンダがジェット機を作っているのも初めて知りました

三菱が国産旅客機をデビューさせたって話は前に聞いたことがありますが、ホンダの小型ジェット機って、5年連続販売台数トップなんですね

おっと、話題がクルマから離れてしまいましたが・・

今回ホンダの「e-HEV」も電動化に向けた新しい取り組みですが、その完成度は結構高く、ホンダらしく「ワクワク」するサウンドを演出したりして、楽しく快適な走りを両立させているようです

youtu.be

惜しむらくは、そのデザインだけかな?

みんなが言うように、私も、もっと尖ったデザインでいいと思います

「フィット」が「CR-Z」みたいなフロントマスクなら、絶対売れると思うし・・

アコードだって「初代アコード」や「USアコード」をオマージュしたような、低くてオシャレなデザインにできなかったのかな・・?

だって、ジトッとした外観から想像できないほど、爽快な走りをするんだから・・

って、まさか・そういう意味で「あっ!」と言わせたいってこと?