独仏的クルマ生活

ドイツ車のような奥さんとフランス車のような私のカーライフエッセイ

#16 今ターボ車が復活した理由とは?

前回は、昔日本でターボ車が一世を風靡した話をしましたが・・

dfcarlife.hatenablog.com

その頃の欧州はどうだったのでしょう?

ユーロマーク(星付き)のイラスト

長距離&高速走行が多い欧州では、昔から低燃費でトルクがあるディーゼルエンジンに人気がありました(まぁ現在でもそうですが・・)

日本ではバスやトラックなど大型車両専用と言うイメージですが、輸入車にはディーゼル車のラインアップが必ずありますからね

逆に日本の普通車には昔からディーゼル仕様ってほとんどありません

いまでもマツダのクルマか、一部のSUVにあるぐらいですかね

昔のディーゼル車というとガラガラ音や真っ黒い排煙など、環境に悪いイメージしかありませんでしたからね

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ディーゼルエンジンが主流だった欧州では、有害な排気ガスが少ない「クリーンディーゼル」の開発が進みました

いまのクリーンディーゼルエンジンなんて、外に出ないとディーセル車とは気づかないほどで、黒煙なんて全く出ませんからね・・

ところが欧州の排出ガス規制が年々強化されて、「クリーンディーゼル」でも基準がクリア出来なくなってきました

触媒などを強化することで基準をクリアすることは可能らしいのですが、その分コストが上がってしまう

そこで登場したのが、ダウンサイズしたガソリンターボエンジンだったというわけです

BMW TwinPower (Twin Scroll) Turbo System explained - BIMMERtips.com

このダウンサイジングターボ(小排気量ターボ)は、昔日本で流行ったドッカンターボとはちょっと違います

大排気量エンジンやディーゼルエンジンのように低中速で扱いやすく、それでいて燃費が良くなることを目的に開発されています

低中速からの加速ではターボを使って必要なトルクを確保し、定速走行では小さな排気量を生かして燃費を良くするというわけです

またエンジンが小さくなることで、車体の軽量化にも繋がりました

これによって運動性能も良くなり、燃費の向上にも一役かった訳です

このように欧州車が小排気量ターボに力を入れていた頃、日本ではハイブリッドカーの開発が進んでいました

その先駆けとして登場したのが、皆さんご存じの「プリウス」です

プリウスの登場は衝撃的でした

そもそもモーターとエンジンを使って走ることに驚きましたが、30km/ℓ以上の燃費を達成していることにビックリしたものです

これとほぼ同時にホンダ「インサイト」も発売され、ハイブリッド化の幕が開きました

その後はご存じの通り、ハイレベルな燃費競争が始まったわけです

日産はハイブリッドよりも電気自動車に力を入れていました

そして出来たのが2010年に発売された「リーフ」ですね

これも結構衝撃的でした

「ついに電気自動車の時代になったか・・」と変化の早さに驚いたものです

ただガソリンに比べて航続距離が短いのと充電施設が少ないこともあって、最初は話題性だけって感じでしたが・・

だったらと作ったのが、いま人気の「e-power」ですね

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ガソリンエンジンで発電して走る、充電いらずの電気自動車ですね

このように日本では環境対策に電気モーターを使うことが主流となり、ダウンサイジングターボの開発には消極的だったんですね

ハイブリッドや電気自動車は、国土が狭く渋滞が多い日本の道路環境に適していることもあったのかもしれません

移動距離が短くストップ&ゴーが多い日本では、電気モーターを使った方がスムーズな運転が出来ますし、大幅な燃費の向上が期待できますからね

また燃費を重視する日本人には、ハイブリッドがピッタリだったのかもしれません

ダウンサイジングターボがいくら低燃費とは言っても、ハイブリッドには到底敵いませんから・・

ただ、私はダウンサイジングターボの方が絶対楽しい!

長距離ドライブが多いからですかね

運転してる喜びを感じます