実は「車中泊できるSUV」で、一番「おっ!」と思ったのが「ホンダZR‐V」なんです
何が「おっ!」と思ったかっていうと、まずはその「顔つき」
最初はベンツ(AMG)みたいじゃね?と思ったフロントマスクは、どこか日本車らしくないというか、今まで知っているホンダの顔じゃありません
そう言えば、トヨタ「ヤリスクロス」に似ているような気も・・
でも個人的には嫌いな顔じゃありません
エクステリア
やっぱり特徴的なのはフロントグリルの形状でしょうね
北米で先行発売された「HR‐V:北米版ZR‐V」(下の写真)のグリルとは違って、更にイカツイ顔つきになっています
ボディサイズは、全長4,570mm/全幅1,840mm/全高1,620mmですから、「BMW420GC」のボディサイズ、全長4,640mm/全幅1,825mm/全高1,395mmと比べても、扱いやすい大きさですし、全高もそれほど高くないからSUVっぽく感じません
どちらかと言うとステーションワゴンみたいな感じで、レガシィアウトバックみたいなスタイルですが、私は嫌いじゃないというか・・どちらかと言えば好きな方です
リアはシンプルなデザインですが、テールランプが黒く塗られてギュっと引き締まった感じだし、左右2本出しのマフラーがいいじゃないですか!
写真だけじゃよくわからないので、街中でその姿を確かめようとキョロキョロしてたのですが、どこにも「ZR‐V」が走ってない・・
「あんまり売れてないのかな~?」と思ったら、予約殺到と半導体不足の影響で納期が1年以上になっているんだとか・・
「あちゃ~、だから走ってないわけだ!」
パワーユニット
「顔つき」の次に「おっ!」と思ったのが、ホンダの「e-HEV」というシステム
「ZR-V」には「1.5Lターボエンジン」を積むガソリン車と、「スポーツ:e-HEV」と言うハイブリッド車の2つがあります
1.5Lガソリンターボエンジンは、最高出力178ps/最大トルク240Nmですから、1,500kg前後の車体を動かすには十分なパワーを持っています(たぶんBMW420GCと同じぐらいかな)
これはこれでいいエンジンなのですが、私が興味があるのは2.0Lエンジンを積む「スポーツ:e-HEV」の方なんです
この「スポーツ:e-HEV」は2.0Lエンジン(最高出力141ps/最大トルク182Nm)とモーター(最高出力184ps/最大トルク315Nm)を組み合わせたハイブリッドシステムなんですが、低中速走行や加速時はモーター走行、高速走行時はエンジンだけで走行するという仕組みになっています
①EVモード(電気自動車のスムーズな走り出し)
バッテリーからの電気によりモーターのみで走行。エンジンを止めて走るのでガソリンを使わずに電気自動車として走行を楽しめます
②ハイブリッドモード(モーターとエンジンをフル活用)
エンジンの力で発電した電力で走行用モーターを駆動。加速時にはバッテリーからの電力を合わせて走行用モーターで走り、よりパワフルな加速が楽しめます
③エンジンモード(高速走行で高効率な走り)
エンジンの得意領域である高速クルーズ時にエンジンと車輪を直結し、エンジンの力で走行。燃費を抑えながら高速走行ができます
低中速時はすべてモーターの駆動力で走るので、日産「e-POWER」と同じシリーズハイブリッド方式ってことになります
ただし、シリーズハイブリッドの弱点だった高速走行時だけは、エンジンのみの走行に切り替えて効率よく走ろう!(燃費を稼ごう!)ってわけです
いや~、さすがホンダ!(三菱アウトランダーも同じシステムらしいけど・・)
あとモーター駆動なのに、発電用エンジンからシフトアップしているかのような官能的なサウンドが聞こてくるらしい!
いやいや、やってくれますな!ホンダ!
でもって、エンジン回転数と連動してパワーの上昇がメーターで見えたり、回生ブレーキの強さを調節するパドル式減速セレクターを用意したりと、ドライバーに嬉しい工夫が満載!
もう、これを聞いただけでワクワクしてきます!
走行性能
そして最後に「おっ!」と思ったのが、「群馬サイクルスポーツセンター」での「ZR-V試乗会」の映像を見た時でした!
この「群サイ」は土屋圭一の「峠バトル」でよく使われる場所なので、ハードな道なのはよく知っています
その「群サイ」で試乗会をやるってところが、まず凄い!
また、そこをかなりハイペースで走っている動画と、五味さんのコメントに更に「おっ!」となったわけです
シビックと同じプラットフォーム、同じパワーユニットを搭載して、SUVだけど相当スポーティなクルマに仕上がっているって言うんですから驚きです
四駆システム
「ZR-V」はリアをモーターで駆動するのではなく、プロペラシャフトで直結したリア駆動方式を採用しています
e:HEVと「リアルタイムAWD」が合わさることで、走行が不安な雪上においても、走る・曲がる・止まるのすべてに、高い安心感を実現しています
インテリア
皮とソフトパッドを使った落ち着きのある室内
直線と曲線をうまく融合し、シンプルだけど上質感のある室内を造り出しています
エアコン吹き出し口はオシャレなハニカムデザインの中に隠れているし、丸みを帯びたボリューミーなセンターコンソールに、ボタン式シフトセレクターってのも斬新!
Honda CONNECT対応ナビゲーションは、様々な情報を見ることができると同時に、車外から遠隔操作ができたり、Wi-Fiスポットにもなります
BOSEプレミアムサウンドシステムは、なんと12個ものスピーカーを室内に配置しています
ハンドル部分にはステアリングヒーターのスイッチがあり、エアコンにはシートヒーターボタンも装備(リアシートにもヒーターがあります)
後席にはエアコン吹き出し口とUSBポート、室内灯はタッチ式のLED昭明が付いてます
インテリアだけ見ても「BMW420GC」を完全に上回っていますね
ラゲッジスペース
ラゲッジルームは、ゴルフバッグやキャンプ道具などもしっかり積める大容量になっています
ダイブダウンする後席を倒せば、ほぼフラットな床面が出来るので、車中泊もまったく問題ありません!
荷物を置いてクルマから離れると、自動で閉扉する「予約クローズ機能」が付いたパワーテールゲートまで装備されています
安全支援・運転支援
いまは、当たり前のように色んな支援機能が装備されていて、正直これらの機能がないクルマに乗ってるのが怖くなりますね(汗)
車両価格&燃費
ガソリン車は2グレード、ハイブリッド車は2グレードの他に特別仕様車があり、それぞれFFと4WDが選べるようになっています
※価格は2024年2月現在、燃費はWLTCモード
「X」と「Z」の価格差は、ガソリンもハイブリッドも約60万円
「FF」と「4WD」の差は22万円になっています
「X」と「Z」の主な違いはと言うと・・
・マルチビューカメラシステム
・LEDアクティブコーナリングライト
・Honda CONNECTディスプレー+ETC2.0車載器〈ナビゲーション連動〉
・先読みエコアシスト
・運転席8ウェイパワーシート+助手席4ウェイパワーシート
・ステアリングヒーター
・ワイヤレス充電器
・LEDアンビエントランプ
・ビルトインエキパイフィニッシャー
・切削アルミホイール
う~ん、これだと60万円ぐらいの差は妥当かも・・
ちなみに、特別仕様車の「BLACK STYLE」はこんな感じです
全部真っ黒になるので、黒が好きな方にはおすすめです
あと「e-HEV」はシリーズハイブリッドにしては、まずまずの燃費ですかね?
ただトヨタのハイブリッドに比べるともう一つって感じですね
燃料はレギュラーガソリン仕様ですから、助かります
おすすめグレード
いろいろな試乗動画をチェックしてみましたが、「ZR-V」に乗るなら迷うことなく「e-HEV」車でしょうね
ただし、FFにするか4WDにするかは迷うところです
試乗動画を見る限りは、FFでも爽快なドライビングを楽しめそうです!
グレードは装備の充実さから考えると「Z」でしょうね
ってことで、おすすめグレードは
「e-HEV」ZグレードのFF(400万円)か「e-HEV」Zグレードの4WD(422万円)
でも、この装備・この走り・この燃費のSUVが400万円で買えるなんて、「ホンダさん、ホントにこれでいいの?」って感じ
もし、SUV買うならこれに決まりでしょ!
(追記)
モータージャーナリストの評価が高かった「日産エクストレイル」と「ホンダZR-V」を乗り比べた動画があったので載せてみました
SUVとしてはトップクラスの「日産エクストレイル」より良い評価を得てるなんて、こりゃ相当いいかも・・です!