奥さんが「車中泊できるクルマがいい!」って言い出した話を前回しましたが・・
なんと彼女・・その後すぐに「寝袋」を買っちゃったんです
「あなたの分と2つ、買っちゃった~」
「えっ!? そうなの?」
「真冬でも普段着で寝られるのよ、コレ!」
「へ~!?」
「ま・確かに・・」
彼女が「車中泊」って言いだした理由は、どうも「防災対策」がメインで、長距離ドライブは「おまけ」だったみたいです(笑)
ところで・・
「車中泊できるクルマ」を探していて気付いたのですが、ミニバンだけじゃなくてSUVにも「車中泊できるクルマ」があるんですね
最近SUVに興味が出てきたし、「車中泊ができて、凸凹道や山道も走れるならもっといいじゃん!」ってことで、今回は「車中泊できるSUV」を探してみたいと思います
ただし、今回も条件を設定することにしました
・大人二人が普通に寝られる空間が確保できること(奥行180cm以上・横幅100cm以上)
・簡単にフルフラットになって段差が少ないこと(ほぼ寝袋のままで寝れらる)
・大き過ぎず、駐車や取り回しに苦労しないこと(全長4,600mm前後)
・パワーがあって高速移動が楽なこと(直進安定性が高い or 4WD)
・低速トルクがあって街乗りや坂道が楽なこと(出来ればガソリンかPHEV)
何だか前回よりも条件が厳しくなったような気が・・
トヨタ:RAV4
発売当初は丸っとした「シティ派SUV」だったはずですが、最近は見るからに迫力のある本格派SUVになりましたね
サイズは、全長4,600~10mm/全幅1,855~65mm/全高1,685~90mm/最低地上高190~200mmだから、まったく問題なし!
パワーユニットは、2.0Lガソリンのみと2.5Lエンジン搭載のHEVとPHEVの合計3つ
・2.0L ICE :エンジン(最高出力126ps/最大トルク207Nm)
・2.5L HEV :エンジン(178ps/221Nm)+Fモーター(120ps/202Nm)+Rモーター
・2.5L PHEV:エンジン(177ps/219Nm)+Fモーター(182ps/270Nm)+Rモーター
※リアモーターはHEV・PHEV共に最高出力54ps/最大トルク121Nm
「HEV」のシステム最高出力は218ps(4WDは222ps)、「PHEV」は何と306psになるので、かなり力強い走りであること間違いなし!
ちなみに「PHEV」のEV走行可能距離は95kmになっています
あとは「楽に車中泊できるかどうか」ですが・・
こんな風にリアシートを倒すだけで、ほぼフラットな床面が現れます
やや傾斜があるものの、大きな段差はないので寝るのに支障はなさそうです(マットを敷けば更に無問題)
奥行も188cm、横幅もギリギリ100cmあるので、なんとか大人二人が足を伸ばして車中泊することも可能です
車両価格(2024年2月現在)
・2.0L ICE :(FF)293.8万円、(4WD)316.9~383.6万円
・2.5L HEV :(FF)353.8万円、(4WD)379.1~430.4万円
・2.5L PHEV:(4WD)563.3万円
※特別仕様車を除く
力もあって、燃費が良くて、使い勝手がよくて、装備も充実していて、FFなら300万円前後で買えるわけだから、これは売れるはずだわ!
スバル:フォレスター
四駆と言えばスバル、スバルと言えばSUV、そのSUVの中でも一番タフなモデルが「フォレスター」になります
サイズは、全長4,640mm/全幅1,815mm/全高1,715~30mm/最低地上高220mmだから、まずまず問題なし!
パワーユニットは、1.8Lガソリンターボと2.0Lガソリン+モーターの2つで、スペックは以下のとおりになります
・1.8L ICE :エンジン(最高出力177ps/最大トルク300Nm)
・2.0L HEV:エンジン(145ps/188Nm)+モーター(13.6ps/63Nm)
ガソリン車も1,600回転から最大トルクを発生しますから、HEVを選ぶかガソリンを選ぶか迷うところですね
すべてのモデルが常時4WDになっており、スバルが永年培ってきた四駆技術が、高速道路でも悪路でも発揮されることは間違いなし!
では、肝心の車中泊はどうなんでしょう?
リアシートを倒すと、写真のようにほぼフラットな床面になります(前方が少し高くなっているみたい)
横幅は110cmですから、特に問題なし
荷室の長さは最大で155cmですが、フロントの背もたれまでの長さは177cmありますから、フロントシートを少し前に出して間に荷物を挟めば、大人が十分寝られるだけのスペースは確保できます
車両価格(2024年2月現在)
・1.8L ICE :346.5~374万円
・2.0L HEV:306.9~339.9万円
へ~!、ガソリンモデルの方が高いんですね(パワーがあるから?)
ただ、どれを選んでも「4WD」モデルだし、「アイサイト」は標準で付いていますから、安心して購入できますね!
ホンダ:ZR-V
ホンダの新ハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載した、シビックベースのSUVが「ZR‐V」になります
スタイルはゴツゴツしてないけど、顔に迫力がありますね(マセラッティみたい)
サイズは、全長4,570mm/全幅1,840mm/全高1,620mm/最低地上高190mmなので、かなり扱いやすそうです
パワーユニットは、1.5Lガソリンターボ車と「e:HEV」という新型ハイブリッドの2つ
・1.5L ICE :エンジン(最高出力178ps/最大トルク240Nm)
・2.0L HEV:エンジン(141ps/182Nm)+モーター(184ps/315Nm)
ホンダの新ハイブリッドシステム「e:HEV」は、シリーズハイブリッドとパラレルハイブリッドを組み合わせたようなシステムです
通常(低中速時)はバッテリーと発電用モーター(エンジンで回す)からの電力でEV走行し、高速道路(高速時)はエンジンと車輪を直結してモーター(電気)を使わずに走行するという仕組み
モーターの得意な領域とエンジンの得意な領域で使い分けちゃおう!ってことですな(三菱アウトランダーも同じことやってます)
あと、4WDは後輪をモーターで駆動するのではなく、プロペラシャフトで直結したリアルタイムAWDを採用しているんだとか・・
いや~、ハイブリッドシステムも段々進化してますな~
それとシビックベースのSUVということなので、ハンドリングもメチャいいらしい(楽しそう!)
ところで、車中泊用スペースはどうなっているのかな?
リアシートを折りたたむと座面が沈み込むので(ヴェゼルと同じ)、写真のようにほぼフラットな床面が出来上がります(凄いな!ホンダ!)
横幅は103cmだから、これは大丈夫
奥行はリアシート前端までは159cmしかありませんが、運転席をスライドさせると最大202cmになりますから、前席と後席の間に荷物を挟めば、大人が悠々足を伸ばして寝ることができます
車両価格(2024年2月現在)
・1.5L ICE :(FF)304.9~364.9万円、(4WD)326.9~386.9万円
・2.0L HEV:(FF)339.9~400万円、(4WD)361.9~422万円
※特別仕様車を除く
日産:エクストレイル
デビュー当初からアウトドア派のタフな相棒として人気のある「エクストレイル」ですが、ついに四輪をモーターだけで駆動させる「e-4ORCE」として生まれ変わりました!
サイズは、全長4,660mm/全幅1,840mm/全高1,720mm/最低地上高185~200mmなので、大きさの条件はギリギリクリア
パワーユニットは、1.5Lガソリンエンジン(144ps/250Nm)で発電を行い、モーターで駆動させる「e-power」で、2WD(FF)と4WDの2つが用意されています
・2WD:前モーター(204ps/330Nm)
・4WD:前モーター(204ps/330Nm)+後モーター(136ps/195Nm)
前モーター330Nm、後モーター195Nmの4WDは、相当凄いトルクになりますね
また4WDは、前後2つのモーターと4輪のブレーキを瞬間的に統合制御し、思ったとおりに曲がれるスムースなドライビングと、高級セダンのような上質な快適性を実現しているそうです(タフなSUVから高級SUVへ変身か?)
さ~て、問題の車中泊できるかどうかってヤツなんですが・・
2列シートを倒せば、こちらもほぼフラットな状態になり、下の写真のような専用ラゲッジシート(22,020円)を使えば、奥行175cmの平な床面が現れます
こちらも運転席を前にスライドすれば2m以上の長さになりますから、余裕で足を伸ばして寝ることができますね
あとタイヤハウスの張り出しが小さいので、横幅が130cmあるのも魅力です
ちなみにこのクルマ、3列シート(7人乗り)も選べるんですね(ミドルSUVなのに凄い!)
使わない時は床下にキレイに収納できるので、5人乗りと変わらぬフラットで広い荷室が確保できます(やるじゃん!日産)
車両価格(2024年2月)
・2WD:351~502.9万円
・4WD:376~533万円
※3列シートモデルを含む
マツダ:CX-5
マツダと言えば、コンパクトSUVからラージSUVまで多くのSUVを揃えるメーカーですが、その中で人気が高いミドルサイズSUVと言えば、この「CX-5」
サイズは全長4,575mm/全幅1,845mm/全高1,690mm/最低地上高210mmなので、まったくもって問題なし!
パワーユニットは、2.0Lガソリン、2.5Lガソリン、2.2Lディーゼルターボの3つ
・2.0Lガソリン :最高出力156ps/最大トルク199Nm
・2.5Lガソリン :最高出力140ps(138ps)/最大トルク252Nm(250Nm)
・2.2Lディーゼル:最高出力200ps/最大トルク450Nm
※( )は4WDの数値
2,000回転から最大トルク450Nmを発生するディーゼルは、かなり魅力あるエンジンですね(個人的には2.5Lガソリンターボがあれば良かったけど・・)
車中泊できるスペースについてはどうでしょうか?
後席を倒すとほぼフラットな座面が出来上がります(多少前方が高くなります)
横幅は100cm程度、奥行は運転席の背もたれまでが180cm程度ですから、そのままでも寝られますが、運転席を前に動かせば余裕で足を伸ばして寝ることができますね
車両価格(2024年2月現在)
・2.0Lガソリン :(2WD)291~342.7万円、(4WD)314.1~365.8万円
・2.5Lガソリン :(2WD)358.2万円、(4WD)381.3万円
・2.2Lディーゼル:(2WD)322.9~399.4万円、(4WD)346~422.5万円
レクサス:NX
洗練されたスタイルとオシャレな内装、最高のオーナー対応で一躍高級ブランドとなったレクサスにも、たくさんのSUVがあります
その中のミドルサイズSUVが「NX」
サイズは、全長4,660mm/全幅1,865mm/全高1,660mm/最低地上高185mmだから、条件は何とかギリギリクリア!
この塊り感と何とも言えぬ妖艶な感じがいいですねぇ~
パワーユニットは、ガソリン車が2つ、ハイブリッド車が1つ、あとPHEVが1つと言う展開になっています
・2.5L ICE :NA車(最高出力201ps/最大トルク241Nm)
・2.4L ICE :ターボ車(最高出力279ps/最大トルク430Nm)
・2.5L HEV :エンジン(190ps/243Nm)+前モーター+後モーター(4WDのみ)
・2.5L PHEV:エンジン(185ps/228Nm)+前モーター+後モーター(4WDのみ)
※前モーター(182ps/270Nm)、後モーター(54ps/121Nm)は共通
※システム最高出力は、HEVが243ps、PHEVが309ps
2.5LのNAエンジンはちょっと力不足かもしれませんが、ターボエンジンはかなりトルクフルだし、350hや450h∔も相当力強い走りが期待できそうです
ちなみにPHEVはモーターだけで87kmの走行が可能です
では、車中泊できるスペースはどうかと言うと・・
後席を倒せばフラットな座面が出来上がります(前方が少し高いが問題ない程度)
横幅は101cm、奥行の明確な数値はわかりませんでしたが、おそらく180cm以上は確保しているので、車中泊は十分できると思います
ちなみに、後席の上げ下げは自動になってます(さすが、レクサス!)
車両価格(2024年2月現在)
・2.5L ICE :NX250 455~552.6万円
・2.4L ICE :NX350 608.6万円
・2.5L HEV :NX350h 520~617.6万円
・2.5L PHEV:NX450h∔ 729.5~753.5万円
まとめ
まずは大きさと寝るスペースについて
大きさで言うと、4.6mを切る「ZR‐V」と「CX-5」は扱いやすいですね
車中泊のスペースでは、「エクストレイル」のフラットになる床面と130cmの横幅は大きな魅力です
では、おすすめパワーユニットはというと・・
モーター・ガソリン・ディーゼルとそれぞれいい所があるので、あとは乗り手の好みで選ぶって感じですかね?
最後に走行安定性を見てみましょう!
いまは4輪を動かして悪路を走破するだけじゃなく、4輪のトルクを制御して曲がりやすくしたり、クルマの挙動を安定させる時代になりました
制御はどのクルマも高いレベルにありますが、特に4輪をモーターで駆動するタイプはリニアで素早くトルクコントロールできるので、きめ細かい制御が出来る分、乗り心地やハンドリングが良いみたいです
いや~、今回は6台をピックアップしましたが、これ以外にもメチャメチャたくさんSUVがあるんですね(って言うか、半分以上がSUVってメーカーもあるし・・)
パワーユニットもガソリン・ディーゼル・HEV・PHEV・BEVと選択に困るぐらいだし、動力性能もセダンに迫る(いや・それ以上かも)モデルもたくさんあります
これはもう、セダンに拘ってる場合じゃないかも・・