前回、「Honda-e」の対抗馬としてプジョーの「e-208」を紹介しましたが・・
実はその「e-208」に試乗することができました!
前回も書いたとおり、「Honda e」と「e-208」は大きさ・重さがほぼ一緒で、動力性能もトルクに少し差があるだけで、馬力は一緒です
ただ、明らかに違うのがバッテリー容量です
「e-208」は50kWhバッテリーを搭載し、必要最低限の航続距離380km(WLTCモード)を達成しています(2022年3月現在)
あと注目なのが価格
ベースグレードの「アリュール」は車両価格が412万2千円(2022年3月現在)なので、EVとしてはかなりコスパがいい方だと思います
「208」はEVとガソリン車で全く同じボディ使っています
EV専用に作った車じゃ無い分、コストを掛けずに生産できるってわけですね
内外装もガソリン車とほぼ同じ、操作も同じなのでガソリン車から乗り換えても違和感なく乗れます
逆に言うと、これぞEVって言うデザインや機能はないので「私はEVに乗ってます~!」とアピールしたい人には向かないかもしれません
さて、実際に試乗した感想はと言うと・・、もう「素晴らしい!」の一言です!
1,500kg近い車体に対して一見非力なスペックに見えますが、ノーマルモードでも十分以上の性能があり、スポーツモードだと「爽快!」そのもの!
いやいや、見事に期待を裏切られました
試乗は市街地でしたが、短い距離でも素晴らしい加速を十分堪能できますし、あとアクセルレスポンスがガソリン車の比じゃない!
いわゆる「思うがまま」というのは、このことを言うのでしょうね
アクセルの踏み加減とパワーの出方がパラレルなので、チョー運転しやすい!
あまりにスムーズ過ぎて思わずにやけてしまいます
そして乗り心地は、クイックでフラットなのにゴツゴツ感は全然なし!
これはバッテリー搭載で重量があるからでしょうが、コンパクトとは思えないしっとりした乗り心地にびっくりです
静かで上質な乗り心地と超スムーズな加速はまさに高級車然としているのに、クイックなハンドリングとリニアなレスポンスでキビキビ走ることができる
「う~ん、ホント不思議な感覚」としか言いようがない
今回は市街地だけだったので、高速道路とワインディングでどうなのかを、真剣に試してみたいと思ってしまいました
エンジンの音と共にスピードや馬力が上がっていくクルマに慣れ親しんだ人は、最初はEVに戸惑うと思います
音がしないので「頑張ってる」感がまったくない・・
でもどこからでもグイグイ加速するし、切った方向にスイスイ曲がるし、「思うがまま」の運転にホント感動する
とにかく一度乗ったら「EVって、いいじゃん!」となること請け合いです!
ただ、ちょっと違和感あったのが「Bモード」ですね
回生ブレーキがちょっと効きすぎで、スムーズとは言い難いものでした
ちなみに走行モード別の最大出力設定は、
ノーマル :80kW/220Nm
スポーツ :100kW/260Nm
エコ :60kW/180Nm
になっているそうです
今回の試乗車は「GTライン」という上位グレードだったのですが、これは「アリュール」より38万円ほど高い450万円になります(2022年3月現在)
違いはフロントとリアに付いてるソナーがサイドにも付くのと、フロントライトがフルLEDになってることです
あとはインテリジェントハイビーム、車内のアンビエンスライト、アルミペダル、タイヤハウスやドアミラーに黒いバーツが付きます
あとスポーツシート(アルカンタラ&テップレザー)が付きますね
まあ、GTラインの方が豪華ですが、基本性能はアリュールとまったく同じです
しかし、問題は充電対応です
まずは私のようにマンション住まいの場合には自宅で充電はできませんから、近くの充電施設を使うしかありません
また航続距離が400kmと言っても実質7割と考えると満充電で300km弱
充電場所が増えたとは言え、万が一を考えると残り100kmのバッファーは欲しい
そうすると約200kmごとに充電するつもりで出かけなければならない訳です
「e-208」は急速充電が可能ですが、80%充電には約50分が必要です
チャデモ(CHAdeMO)ら世界シェア9割へ Beyond(ビヨンド) (boxil.jp)より
急速充電は今のところ1か所1台が普通ですから、先客がいるとしたら待ち時間も合わせて1時間以上が必要になる計算です
実際に購入すると考えると、普段は街乗り、たま~に遠乗りする感じで、できればセカンドカーとして持っておきたいっていうのが本音ですかね
いや~、結局のところ、乗りたいけど乗りづらいってところです