昨年末、小池知事が「東京都は2030年までに“ガソリンエンジンだけ”の新車販売をゼロにする」と発表しました。
東京都、新車販売「2030年までに脱ガソリン車」へ 東京新聞 (tokyo-np.co.jp)より
「えっ! ついにガソリン車に乗れなくなるの?」
「あと10年後って、ちょっと急すぎないか!?」と思ったのは私だけ?でしょうか
ということで、いったいどういうことなのかを調べてみると・・
東京都は2030年までに都内で販売される新車すべてをハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)などの電動車に切り替える方針を示し、ガソリン車の販売を国よりも約5年前倒しで止めることを宣言
元々都は2030年までに新車販売の50%をEVなどにする目標を掲げてきたが、世界的に脱ガソリン車の機運が高まるなか、更に厳しい目標を示した
対象となるガソリン車にはモーター駆動の機能を持つHVは含まれず、業界団体などへの「要請」を通じて対応を求めるらしく、罰則などは設けない
元々東京都は2030年までに新車販売の50%をEVなどにすると言っていたんですね
それすら知らなかった・・
そして、国も2030年半ばには、ガソリン車の新車販売を止める方針だったとは・・
日本はまだまだ先だと思っていましたが、もう目の前です
ちなみに、海外のガソリン・ディーゼル禁止の動きは次のとおり
2025年には、ノルウェーがガソリン車・ディーゼル車の販売禁止
2030年には、デンマーク・スウェーデン・オランダ・ドイツ・アイルランド・アイスランド・イギリスで販売禁止(イギリスは2035年にHV車も販売禁止)
2035年には、アメリカのカリフォルニア州とカナダのケベック州が販売禁止
2035年には、中国がガソリン車の販売を禁止し、EVやPHV、FCVなどNEVの新車販売を50%以上にすると宣言
2040年には、フランスとスペインが販売禁止を宣言
特に欧州で販売中止の動きが凄いですね
ガソリン車、ディーゼル車がカタログから消える日ももう間近に迫っています
ところで、EVやHV・PHVの開発が進んでいるメーカーはまだしも、取り組みが遅れている会社はどうなるんでしょうか?
特に電動化の技術をほとんど持たない軽自動車メーカーには負担が大きいはず
ダイハツ工業のコメントを見ると、
「トヨタの知見を生かして、まずは低価格帯のHVの開発を急ぎ、将来的にはEV開発にも取り組む」とのこと(バックにトヨタがいれば心強いです)
スズキは、
「マイルドハイブリッド、プラグインハイブリッド、そしてEVへとステップを踏むべきだが、昨今のEV化については、スピードが加速気味かと思う」とコメント
「そうだ!そうだ!」
ただ「将来的にはEV化は当然であり、コスト上昇、充電インフラ整備や電池の再利用など、社会全体として考えるべき課題として、スズキ社内で冷静な姿勢で協議を進める」とか(メーカーだけでできることじゃないと釘をさしてます)
どこもEV化は避けて通れないとわかっていても、「ちょっと早いんじゃないの!」というのが本音ですよね
でも、どうせ将来やらねばならないのであれば、開発が進んでいるメーカーと提携・協業をしてコストと時間を抑えるしかないでしょう
あと面白いのがマツダ
マツダは「国や地域によってエネルギー供給体制など社会背景は大きく違う。それぞれの社会環境にあったソリューションを提供していく」とのこと
確かにすべての国が、ガソリンやディーゼルを止める訳ではないので、その国の実情にあった販売戦略を検討していく、って言うのも一理あり
でも、地球的規模でEV化が進んで行くことは間違いないところでしょう
自動車業界には厳しい規制ですが、これが新たな技術開発を促す可能性もあります
2003年、東京都がディーゼル車に対し厳しい排ガス規制を打ち出した時、自動車業界は規制に強く反発しました
石原慎太郎さんの「小道具」 毎日新聞 (mainichi.jpより
しかし、これによって窒素酸化物(NOx)の排出などを抑えたエンジンを開発したり、ディーゼルと電気のハイブリッドバスを生み出したしたことも事実
都はあくまでも「業界団体への要請」と言っていますが、その数年後には、国がガソリン車を認可しなくなるのであれば、業界にとっては実質強制みたいなもの
もう、待ったを許さないってことですね
我々消費者も、2030年以降はガソリン車が買えなくなる、ってことを再認識しなくては・・
「それでもガソリン車に乗りたい人はどうするの?」
「いまから買うならやっぱEVがいいの?」
「マンション住まいの人はどうするの?」
そんな声が聞こえてきそうです(^^;