独仏的クルマ生活

ドイツ車のような奥さんとフランス車のような私のカーライフエッセイ

#101 土合駅(もぐら駅)

 

今年も夏休みになり、3泊4日のドライブ旅に行ってきました

まず向かったのは、群馬県水上にある「土合(どあい)駅」

ここはJR上越線群馬県境にある駅で、地下にホームがあることから別名「もぐら駅」と呼ばれています

テレビで何度も紹介されてるのですが、一度この目で見たかったんですよね

朝9時ごろに家を出て渋滞の関越道をノロノロと進んでいると、鶴ヶ島ジャンクションの手前で事故処理をしてました

「消防車が来てるよ、大きな事故なのかなぁ?」

「大丈夫かしら?」

でも、事故車を見ると大したことなかったみたい

「車線変更でぶつけたのかしら?」

「右後ろが凹んでるからそうかもね・・」

「怪我は無くても、事故しちゃ旅行が台無しだよね」

「そうよ~、あなたも気を付けてよ~」

「う、うん」

その先も断続的に渋滞していましたが、高崎ジャンクションを過ぎると順調に流れ始め、無事に「土合駅」に到着することができました~!

土合駅」は無人駅なのですが、想像してたより立派な駅舎です

ただ、駅前は石ころだらけの坂道で、走りにくいったらありゃしない!

そしてクルマから外に出ると、やっぱり今日もくそ暑い!

ってことで、早く駅舎に入りましょう!

この「土合駅」は、最初はモグラ駅ではありませんでした

上越線が開通した当時は単線で、「土合駅」も現在の上り線(地上)ホームだけでした

1967年に複線化する時に「新清水トンネル」が掘られたのですが、最初に掘られた「清水トンネル」よりもずっと深いところに掘られました

土合駅 - Google マップより

そのため線路は駅舎より70mも深い場所を通ることになり、仕方なく下り線ホームはトンネル内に設置されたというわけです

駅舎に入ると右手に切符売り場がありますが、中には誰もいません

左手は昔の待合室ですかね?(なぜか薪が積まれてました)

そして正面改札の先には「ホーム案内版」が掲げてあります

地下ホームは下り線ですから、1番線(新潟方面)へ向かいたいと思います

ここが地下トンネルへ向かう渡り廊下ですな

ちょっとした探検みたい(何だかワクワク・・)

細い渡り廊下を抜けると急に通路が広くなって、向こうに地下トンネルの入口が見えてきました

入口まで進むと、トンネル通路が現れました~!

真っすぐに下っていくトンネルは、まさに地底基地への入口みたい!

「すごいなコレは!」

「先の方が見えないわね」

階段はそれほど急じゃないし、5段ごとに踊り場があるので、降りるのにさほど気を遣うことはありませんが・・

ただ真っすぐどこまでも下って行くトンネルが非日常的というか、まるでSF映画の中に入り込んだような感覚です

階段の両側には側溝がありますが、ほとんど水は流れてません

階段を降りて行くと、所々にベンチが設置されています

昇る時に休憩できるようにってことですね(帰りはお世話になるかも・・)

あと、階段を下るに従って、空気がヒンヤリ、ジメッとしてきました

鍾乳洞にでも入っていく感じですね

そして、ようやくトンネルの出口が見えてきました

「この先がもうホームなのかな?」

「どうかしら?」

そう言いながら歩いて行くと、ありました!下り線ホーム!

こちらが正面左側の高崎方面

そしてこちらが正面右側の新潟方面になります

トンネルの中にホームがあるのは地下鉄と同じはずなんですが、ヒンヤリした静かな空間にいると、まるで別世界にいるみたい

ちなみに、ホームには駅名標もありました(当たり前だけど・・)

次の「土樽(つちたる)駅」は、もう新潟県ですね

手前の「湯檜曾(ゆびそ)駅」は「土合駅」と同じモグラ駅なんですが、ここほど深くはないそうです

駅名標の向こうに見えるのは待合室ですかね?

行って見ると手前が待合室、奥は事務室のようです

一応事務室を覗きに行くと、何とビール樽が置いてあるじゃないですか!

「ビール樽が置いてあるってことは、ここで生ビールが飲めるのかな?」

「んなわけないじゃん!」

説明を読むと、一年中低温に保たれたこの地下ホームで、クラフトビールを熟成しているんだとか(なるほどね・・)

いや~「土合駅」、思った以上にワクワクできる場所でした~!

ちょうど電車が来る時間だったら、もっと楽しかったかも・・

さ~て、そろそろ駅舎に戻りましょうか!

「今度はこれを登るわけか~」

「そうよ! 頑張って!」

改札までは462段+24段、距離にして338m+143mで、約10分かかるそうです

登りで気づいたのですが、階段には番号が振ってあったんですね

10段までは1段ごとに数字が書いてありますが、その後は10段刻みになってます

そして100段になると、階段の真ん中にも「100」の文字が出てきます(かなり擦れてますが・・)

200段までくると、ちょっと息が上がってきました

そして、ここが階段の真ん中だそうです(ご親切に・・)

300段目に来ると、気温も上がって汗が出てきました~

400段目、あと少し!

そして最後の462段目、ベンチのお世話にならずに昇りきったぞ~!

階段を登り切って渡り廊下を歩いて行くと・・

「お疲れさまでした」の文字が・・

「あと改札出口まで143メートル、階段2ヵ所で24段だって!」

「あと少しね」

よく見ると、渡り廊下の階段にも番号が振ってあったんですね

そして最後の486段目に到着です!

「お疲れさま!、いい運動になったわね」

「そ、そうだね」

ようやく改札まで戻ってきたのですが、折角なので上り線ホームも覗いてみることにしました

上り線ホームは、この通路の先を左に曲がったところにあります

改札からホームまでは徒歩0分、よく見る田舎駅のホームです

いや~、それにしても下り線ホームとのギャップがすごいですね

土合駅」はテレビで見るよりも、実際に見た方が遥かにいいです!

SF映画張りの地下トンネルはワクワクするし、観光客が少ないオフシーズンなら、もっとドキドキするかもしれません

「さすがにお腹減ってきたわね~」と奥さん

「もう昼過ぎたしね」

「隣にドライブインがあるから、そこで食べようか!」

「うん!」

ってことで、駅の隣にある「谷川岳ドライブイン」に入ります

ここは食事も出来るし土産も売ってますが、敷地内ではキャンプもできるみたい

テントを広げてキャンプを楽しんでるグループが5~6組いました

私たちはレストランに入って、「ざるそば」と「カレー」を注文します

私は「カレー」にしたのですが、奥さんが頼んだ「ざるそば」の方が正解だったかも・・

たれは甘めで、麺は太目で腰があって、きのこと一緒にすすると「んまっ!」ってなります

さて、汗も引いたところで、新潟までもうひと走りしましょう!