独仏的クルマ生活

ドイツ車のような奥さんとフランス車のような私のカーライフエッセイ

#35 鋸山(日本寺)

 

ひさびさに天気の良い、日曜の朝

「折角だからどこか出かけよう!」ってことで、群馬?それとも茨城方面がいいかと迷っていたら、奥さんが「鋸山なんてどう?」と一言

「お~!、鋸山かぁ~」

「天気がいいから海も見たいし、まだ一度も行ったことないでしょ!」

確かにいつも傍は通るけど、登ったことは一度もありません

「いいねぇ、そうしよう!」と今日の行先は千葉に決定!

アクアラインから館山道に入り、富津金谷で降りて東京湾フェリー乗り場を過ぎると鋸山入口が見えてきます

頂上駐車場に向かう坂道は有料道路なので、入口で1,000円を払います

「え~!、ただ登るだけなのに千円は高すぎない?」と奥さん

「う~ん、だけど駐車場が無料だから実質500円って感じじゃない?」と・・ここの職員でもないのに何で言い訳してるんだ?

実はこの先にある無料の登山道から登ろうとしたのですが、狭くて急な道にビビッてここまで戻ってきたのでした

「まぁ・お金はかかるけど、こっちの方が安心だよ!」

「まぁねぇ・・、でも高すぎない?」って、まだ言ってる

急な坂を登って頂上の駐車場に着いたら、西口管理所で入場料(拝観料)を払って中へ入ります

ここは「日本寺」というお寺さんが管理しているんですね

管理口から中に入ると、すぐに案内板がありました

これだけ見ると簡単に行けそうですが、これがとんでもない間違い!

そんなこと知る由もなく、まずは山頂展望台に向かいます

最初はゆるやかな階段なので、余裕だったのですが・・

だんだん傾斜がきつくなって、それがずっと続いてる

おいおい、嘘だろ!

もう頂上展望台に着くころには、膝がガクガク・・

最後の展望台に登るのも、必死です

やっとのことで展望台に登ると、眼下に東京湾が広がっていました!

「いや~、大変だったけど気持ちいいね~!」

「ホントだ~!!」

「空は晴れてるし、最高だね!」

そしてこちらが有名な「地獄のぞき」という突き出た岩!

みんな先っぽまで行って、記念写真を撮っています

「よく行けるよね」と私が言うと、奥さんは黙ったまま・・

本当は行きたそうでしたが、長い行列ができていたので諦めます(よしよし・・)

こちらは金谷港のフェリー乗り場、向こうは神奈川の久里浜ですね

ちょうど、フェリーが到着するところかな?

北側に目を移すと、山間を走る館山道が見えます

あれはさっき降りてきた「富津金谷IC」ですかね

そしてこれが、南側の景色

たぶん、保田の町並みと海岸線だと思います

展望台からの景色を堪能したら、今度は大仏さんを拝みに行きたいと思います

ここからは、ずっと下りの階段なので楽なんですが・・

だんだん傾斜がきつくなってきて、ちょっと怖いぐらい

いや、傾斜が怖いんじゃなくて、これをまた登ることが怖いのかも・・

トンネルで振り返ると仁王様が、「帰りはキツイぞ~」って言ってるみたいです

この傾斜、伝わりますかね?

降りれば降りるほど、駐車場へ戻る自信が、なくなっていく・・

「ここで止めとけば何とかなるかも・・」と思いながら下っていくと、途中にこんな案内板がありました

大仏さんは左側ですが、注意書きが気になります

でも、意を決して、左側の階段を下りることにします!(何とかなるでしょ!)

このきつめの階段を降りていくと、やっと見えてきました

大仏さま!

「お~、結構大きいね!」と言いながらも、立っているのがやっと・・

下りとは言え、これだけ急で長いと、結構足にくるもんですね

とりあえず近くまで行って一枚撮ったら休憩所で一休み

休憩所の前にはお願い地蔵があり、のどかなひと時です

あの子たちも上から歩いてきたのかな?・・ってまさかね

やっと汗も引いてきたし、ここにいても仕方がないので出発しましょう!

大仏口駐車場までは、平たんな道になっています

木漏れ日の道は涼しくて快適ですが、たぶんその先には地獄の登りが待ってます

大仏口には、やっぱり登りの階段が待っていました

登り始めるとすぐに「先に行っていいわよ、ゆっくり登るから・・」と奥さん

「大丈夫かい?」

彼女が私より先に音を上げるなんて、珍しい・・

「日頃こんなに階段使うことないから、ちょっとキツイわね」

「一度休んじゃったしね」

休憩すると次の歩き出しが辛いのは、よくあることです

でも、しばらくすると慣れてきたようです

良かったよかった・・

頑張って登っていると「護摩窟」という場所に着きました

その隣には「不動滝」というかわいい滝?が・・

これからまだ登りが続くことを考えると、いい休憩場所です

気合を入れてまた登り始めると、ほどなく最初の西口管理所に出てきました

「おー!、もう着いたよ、頂上入口!」

「良かった~、どうなることかと思ったわよ~」と安堵する奥さん

その気持ち、よーくわかります!

大仏さまに向かう途中で「心臓や体調が悪いひとは右へ」と書いてありましたが、あの道を来ると、さっきの護摩窟に出てくるんですね

そこから頂上駐車場までは、大した登りじゃなかったってことです

意外にあっさり戻ってこられたので「百尺観音」だけ見たいと言うと、「いいわよ!」と快諾してくれたので、再び展望台方向に歩き出します

今度は展望台に向かうキツイ階段を登らずに、左側の細い道を進んでいくと・・

見えてきました!百尺観音!

「えーっと、一尺が3センチだから百尺だと300センチ・・?」

「え~!?一尺って30センチじゃないの?」

「そ・そっか!、そうだよね~」

そのとおり、一尺は30.3センチだから、百尺は約30メートルってことです

それにしても、こんなの作るの大変だったでしょうね

百尺観音から目を移すと、さっきの「地獄のぞき」が見えます

まるで、石切り場跡のようです

石切り場といえば、ここには「ラピュタの壁」と呼ばれる場所があるんです

コレが、その写真!

鋸山

鋸山|完全にラピュタ!東京から1時間で行ける石切場遺跡 (suzukitasuku.com)より

実は、これも見に行きたかったのですが、北口管理所のおじさんに聞くと・・

「ここを出て5分ぐらい行ったところを右に曲がって、15分ぐらい歩くと着きますよ」だそうです

ちょうど展望台がある岩山の、裏側ってことですかね

ただ、さすがに疲れてこれ以上歩けないので、ここで引き返すことにしました

出口を出て頂上駐車場に着くと、団体さんが大勢いて、これから見学するみたい

「案内板には気を付けた方がいいですよっ!」、とは言わずに黙って帰りました

帰りの坂道の途中では、海がキラキラしてたのでパチリ!

また少し降りると、切り立った岩肌が見えたのでパチリ!

辛かったけどいい景色が見れたし、汗はかいたけど気持ち良かったし、突然決めたけど楽しい、休日ドライブになりました