「シトロエンC3」に採用されている「アイシン製6速AT」は、低速走行でギクシャクすることで有名です
いろんな記事を見ても、必ずと言っていいほど、不満のひとつに上がってるぐらい
確かに、歩く程度のスピードで走っていると、ノッキングを起こしているような、ギクシャク感があります
狭い道の交差点をゆっくり走る時や、渋滞でノロノロ走る時などは、アクセル操作に気を遣うというか、スムーズさに欠けるというのか、とにかく微妙な速度調整が、下手なんです
これは「BMW420GC」でも、たま~に起きるので、ダウンサイズターボ特有の症状のような気もしますが、「BMW420GC」と「シトロエンC3」では、頻度の度合いが全く違います
これはハッキリ言って、ATの差かも知れません
なんせ、「BMW420GC」は、定評のあるZF社の縦置き8速ATですから・・
ZF 進化するトランスミッション Motor-FanTECH[モーターファンテック]より
BMWの8速ATは、低速から中速・高速まで、ほとんどショックを感じずに変速するし、踏んだ分だけ、ダイレクトにエンジンパワーを伝えてきます
加速したい時には、素早くキックダウンして一気にスパートするので、「駆け抜ける喜び」は「BMW420GC」でも、十分味わえます
元々シトロエンは、「AL4」という自製の4速ATを使っていましたが、これがメチャメチャ評判が悪く、その後は「ETG5」という、オートマチックモード付きのシングルクラッチ5速MTに変更しました
これは、4ATや、これまでのシングルクラッチよりは大分マシだったようですが、それでも発進時は、丁寧に走り出す必要があったようです
そして三代目(現行)C3になってからは、アイシン製の横置き6速ATを採用しました
横置きATの世界標準! アイシンAW Motor-FanTECH[モーターファンテック]より
この6ATは、初代C3や、二代目C3とは、比べ物にならないほど秀逸なATなのですが、それでも、多段化著しい最近のATやCVTなどと比べると、スムーズさに欠けるようです
試乗レポートなんかを見ると、「えっ!?これDCTじゃないの?」と言われるほど・・
ただこれも、3年乗っていると、慣れるもんですね
3年乗ってわかったのは、アクセルをチョコチョコ踏まないこと
踏む・離すの、メリハリを利かせた方が、意外とスムーズなんです!
車体が軽いせいもあって、ちょっとした勾配であればクリープだけで十分進むし、惰性とクリープをうまく使ったほうが、ギクシャクしないことがわかってきました
それよりも、私が一番気になるのが、スタート時の、繋がりの悪さですね
もう「BMW420GC」のスムーズさと比べたら、月とスッポン!
「シトロエンC3」の場合、一度止まってからの再発進で、ブレーキを離してからすぐにアクセルを踏むと、「ドンッ」というショックが必ずあります。(突然ATが繋がるあの感じ)
停止から発進までの繋がりに、「1秒ぐらい?」のタイムラグがあるんですよね
対策としては、ブレーキを離したあと、ワンテンポ置いてから、アクセルを踏みます
アクセルに足を置くと、チョンと繋がった感じがあるので、それからアクセルを踏み込めばまったく問題なし
要は焦らず、一呼吸おいてから発進するってことですね
でも、アイドリングストップを作動させたら、このタイミングがちょうどいいのかもしれません
私は、前にエンストした恐怖から、今はアイドリングストップを解除しているので、余計にタイムラグを感じるのかも・・
あと不満は、エンジン音ですかね(ATには関係ないけど・・)
1~2速は全く問題ないのですが、3速になると、不快なガラガラ音が出てきます
MT車で、ギアが合ってないのに、アクセル踏んだときの「あの音」ですね
「アイシン製6速AT」が、ハイギアードなセッティングになっているのに、無理にアクセルを開けるからこうなるんですが・・
この対策としては、もう少し回転数を上げてから繋ぐしかありません
それには、「Sモード」か 「Mモード」で走ることです
「Mモード」は何度か試してみたのですが、3000回転ぐらいが、自然で気持ちよく加速します
それ以上回しても、音が大きくなるだけでトルクは頭打ちになるので、3000回転でシフトアップするのが、ベストです
まぁ、こんな不満もある「アイシン製6速AT」ですが、乗り慣れれば気にならなくなるし、むしろ、これじゃなきゃ味わえない、楽しさがあります
次回は、そんな「アイシン製6速AT」の、いいところを紹介したいと思います