独仏的クルマ生活

ドイツ車のような奥さんとフランス車のような私のカーライフエッセイ

#20 ハイオクガソリンって何?

 

いまのガソリン価格高騰には、ホント参ります

ガソリンの給油ノズル

いつも行くガソリンスタンドでも、「レギュラーガソリン」が160円以上、「ハイオクガソリン」に至っては170円超え!

BMWシトロエンもハイオク仕様ですから、カラカラ状態で満タンなんて入れたら、1万円がポンと飛んでいきます

「外出制限が緩和されて、やっと遠出できると思ったらコレだもの・・」

コロナで我慢、ガソリンで我慢、いつまで我慢すればいいのやら・・

 

「ところで、ハイオクってなんで高いの?」って奥さん

「そりゃいろんな添加物や洗浄剤が入ってるからだよ」

「何でそんなものをわざわざ入れなきゃいけないの?」

「エンジン本来のパワーが出なくなるからだよ」

「レギュラーとそんなに違うの?」

「・・・」

「いいじゃん、ハイオク指定なんだから・・」と思いつつ、何でハイオクじゃなきゃダメなのかを明確に答えられない

ハイオク=オクタン価が高いガソリンだってことは知ってるけど、そもそもオクタン価って何だっけ?

ってことで、今更ながら調べてみました

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【くるま問答】ハイオク仕様にレギュラーガソリンを入れたらどうなっちゃうの? - Webモーターマガジン (motormagazine.co.jp)より

純粋なガソリンって言うのは元々自然発火しやすく、そのままクルマの燃料として使用すると、ノッキングという異常燃焼を起こしてエンジンに不自然な動きや振動を起こしてしまうそうです

エンジンは、空気と一緒に圧縮されたガソリンが、プラグの点火によって燃焼(爆発)してピストンを動かしていますが、そのまま使うと圧縮される前に燃焼(爆発)してしまうってことですね

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レギュラーとハイオクの違いとは?入れ間違うと故障するの?│DARADARA.siteより

異常燃焼が続くと、音や振動が出るだけでなく、シリンダー内の部品を破損してしまうこともあるそうです

それを防ぐために、ガソリンには添加物が加えられていて、燃え難くすることで異常燃焼を起こさないようにしているんだとか・・

オクタン価と言うのは、この異常燃焼の起こしにくさを示す値のことで、オクタン価が高いほど燃えにくいガソリンっていうことになります

「ハイオクって、煤がたまらない、燃えやすいガソリンだと思ってた・・」

いや~、お恥ずかしい限りです

レギュラーガソリンにも添加物が入ってて、燃えにくくなるような処理がされていたんですね・・

ちなみに日本では、オクタン価【96】以上が「ハイオクガソリン」、【89】以上が「レギュラーガソリン」になっています

ハイオクがレギュラーより値段が高い(約10円高)のは、レギュラーより添加物がたくさん入っているのと、燃えカスを洗浄するための洗浄剤も入っているから・・だそうです

「こっちは当たってたな・・」

ちなみに昔は、オクタン価を上げる添加物として「鉛」が使われていましたが、人体に有害と言うことで無鉛化が図られて、現在「鉛」は使われていません

「無鉛ガソリン」とか「無鉛プレミアム」の表示があるのは、その頃の名残なんだそうです

ハイオク指定のクルマというと、いわゆるスポーツカーや大排気量のクルマになります

これらのクルマは、パワーを出すために圧縮比を高めるので、シリンダー内の温度が上昇してノッキングが起きやすくなります

なので「ハイオクガソリン」を入れて、ノッキングが起きないようにしているわけですね

ところで輸入車って、スポーツカーや大排気量車でもないのに、ハイオク仕様なのはなぜなんでしょう?

ひとつには、外国のガソリン規格が日本とは違うことがあります

日本の「レギュラーガソリン」は【89オクタン】以上ですが、欧州の「レギュラーガソリン」は【91オクタン】以上なんだそうです

う~ん、ちょっと微妙・・

欧州ではレギュラー以外に【96オクタン】以上の「プレミアム」、【98オクタン】以上の「スーパープラス」があるそうですが、日本では「ハイオクガソリン」を入れておけば間違いないってことなんでしょうね

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ガソリンのオクタン価は世界標準と違う (tsubatasekiyu.co.jpより

アメリカのハイオクは【91~93オクタン】なので、日本の「レギュラーガソリン」が使えそうですが、日本や欧州とは測定方法が違うため、ハイオク仕様にはやはり「ハイオクガソリン」を入れた方がいいらしいです

それよりも、いまの輸入車ダウンサイズターボが主流になっていて、元々混合気の圧縮比を高く設定しているので、元々ハイオク仕様のクルマが多いってことですかね

ちなみにハイオク仕様のクルマに「レギュラーガソリン」を入れたらどうなるかと言うと、ノッキングを起こさないように「ECU」が点火時期を遅らせたりするため、パワーダウンしたり、長く使うと故障の原因になる可能性があるそうです

すぐにエンジントラブルに繋がることはないそうですが、続けて入れるのは止めた方がよさそうです

今更「やっぱりレギュラー入れちゃマズイみたいだよ」と奥さんに言ったところで、たぶん「あ、そう」と軽く言われるだけですが・・

逆に、レギュラー仕様のクルマに「ハイオクガソリン」を入れても、基本的に何も変わらないそうです

洗浄剤の効果も1回ぐらいではほとんどないそうですし、「レギュラーガソリン」で最適なパフォーマンスが出せるように設計されているので、燃費などが悪くなることもあるそうです

高いハイオクを入れたのに、燃費が悪くなったら、身も蓋もありませんね

今回ガソリンが高くなったのをきっかけに「ハイオクガソリン」がどう言うものかを知りましたが、これが無ければたぶん何も知らないままずっと運転していました

ホントに、今更聞けない話でした