このトラックのような、ワゴン車のような、真四角いクルマ
とぼけた感じのフロントフェイスが、何とも言えない、ほのぼのとした雰囲気を醸し出しています
このクルマ、シトロエンが、1948年~1981年まで、30年以上も生産していた商用バン「Type H」です
元々は、軍事用車両だったらしく、波板鉄板を使った、堅固な車両でした
大きさはと言うと、全長4,280mm、全幅2,000mm、全高2,340mm、車両重量は1,400kgで、1,911㏄(52馬力)のエンジンと3速MTの組み合わせで、最高速度は101Km/hだったそうです
2人乗りの荷物運搬車ですが、サイドにはスライド式ドアと跳ね上げ式ドア、リアにもドアを備えた、多目的商用バン、といったクルマでした
ヘッドライトは、有名なシトロエンの大衆車「2CV」のフロントライトと共用で、ほのぼのとした雰囲気は、そこから来ているのかもしれません
「VWバス」もそうですが、こんなクルマが街を走っていたら、みんな、思わず振り向くでしょうね!
振り向くと言えば、このクルマを「キッチンカー」にしたら、止まっているだけで、人だかりができそうです
実際、本国フランスでは、いまでもこんな風に、キッチンカーとして活躍しているみたいです
ただ、40年以上も前のクルマですから、現存車はそんなにないだろうし、あったとしても、メンテナンスが相当大変なんだろうな?
・・なんて考えながら、ネットを調べていたら、何と!この「Type H」を彷彿とさせる、復刻版(バン)が発売されているんですね
その紹介動画が、コレです!
発売しているのは、イタリアのカスタマービルダー、「Carrosserie Caselani社」というところで、シトロエン本社からも公認を得て、発売しているんだそうです
この会社は、「Type H」の生誕70周年を記念して「現代版Type H」を発売したのですが、今度はそれより一回り小さい、「Type G」の復刻版、「Type HG」を作ったんだそうです
「Type G」というのは、「Type H」のコンパクト版として、当時シトロエンが開発していたのですが、結局発売されなかった、幻のクルマなんだとか・・
これを「現代版」として、蘇らせたという訳ですね
ベース車両は、シトロエンの「ジャンピー」と言うクルマで、ボディに、専用の樹脂パネルを貼り付けて、カスタマイズしているんだそうです
いや~、なかなか面白い、カスタマイズですね
昔の「Type H」や、「Type G」ほどのレトロ感はありませんが、これで街中を走れば、目立つこと間違いなし!
レトロな魅力がにじみ出るシトロエン「タイプHG」発売 | SlashGear Japanより
「タイプHG」は、商用仕様だけでなく、乗用仕様も選べるんだとか・・
「キッチンカー」や「商用バン」でも注目されるでしょうが、この「タイプHG」でキャンプに行けば、みんなから、絶対、声を掛けられるでしょうね
パワートレインは、ディーゼルエンジンのほかに、電気自動車も選択できるそうで、価格は、2万9,400ユーロ(約366万円)から(2022年2月現在)
すでに、ジャンピーを所有するユーザーには、カスタマイズキットも販売されていて、価格は、1万4,800ユーロ(約184万円)なんだそうです
日本で乗りたいなら輸入するしかありませんが、目立ちたいなら思い切って輸入するのも、有りかもしれませんね
いや~、こんなクルマで、ゆっくり郊外を走ってみたいもんです